心理学科の音楽理論

音楽知識を共有していきたいです。

【ドイツオペラと現代のオペラ】-オペラのムズさの理由を考察してみた-

こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPenTです。心理系コンポーザーってなんやwってツッコミは置いておいて・・・。今日は意外と若い人に興味を持たれないオペラの話を書いていこうと思います。

 

オペラと言ったら、

堅苦しいとか「外国語だからわかんない」

と聞こえてきそうですが、そんな人でも理解していただくために、簡単に紹介していこうと思います。正直、自分もオペラの良さは分かるか分からないかで言ったら分からない方です。なので、簡単にオペラの歴史を紹介したあとで、オペラの分からない人なりの視点、つまり現代から見てオペラはどう見えているのかということやオペラにどんな変化があったかを少し書いてみたいと思います。

 

 

ドイツオペラ

ドイツオペラというのはドイツ語のオペラです。そうドイツ語です。大事なことなので2回言いました(笑)。このオペラは、実はある国では正統派とはみなされていなかったんですよ。それは、オペラの起源の国です。少し歴史をさかのぼりましょう。

オペラの起源

もう知ってる人は分かったと思いますが、オペラの起源はイタリアです。詳しく言うと、ルネサンス後期のフィレンツェです。オペラはギリシア文化復興の一環として始まりました。ルネサンスの意味は「再生」です。何を再生したがっていたかというと古代のギリシア文化の再復興です。ここは世界史の範囲ですね。こう考えると、初期イタリアオペラがギリシア神話に基づいて書かれたのも納得できます。宗教の考えが絶対で文化の発展ができなかったという時代に終止符を打つべく文化人が立ち上がったんです。ちょうどそのころビザンツ帝国が崩壊してそこの知識人がイタリアに逃げてきたというのも一つの要因でした。ルネサンス後期といったら16世紀です。この時代に、最も古いオペラが発表されました。「ダフネ」です。これを皮切りにイタリアにオペラ文化が広まっていきました。そして、正統派というレッテルも同時に付きます。そうすると、たとえイタリア人以外の作曲家、例えばドイツ人作曲家が曲を作っても、イタリア語で正統的に作曲されるという現象が起きます。

ドイツオペラの誕生

しかし、このあとドイツではドイツ語で作曲されるように変化します。ドイツオペラが誕生したのは、諸説あるけど、三十年戦争のあとです。戦争の影響が少なかったハンブルクにオペラハウスができると、ドイツ人のオペラ作曲家がドイツ語で作曲するようになりました。しかしながら、あんまりオペラ大国イタリアには受け入れられず、有名な作品「ドンジョヴァンニ」もイタリアでは数百回しか公演されていないとか(ドイツでは何千回も公演されてる)。イタリアオペラはルネサンスの流れなので、現実的人間的なオペラが好まれました。ドイツは逆にファンタジックなオペラが公演されていたのです。のちにドイツもオペラ大国と呼ばれるようになります。これが大雑把なオペラの流れです。

現代のオペラ

昔は大衆芸術として楽しまれた。

現代の定義は第二次対戦以降の時代とします。オペラは、現代では難しいイメージがついてしまったものの、昔はそうではありませんでした。歴史的にオペラは貴族から庶民まで多くの人々の娯楽として楽しまれてきました。その最もな理由が、オペラの分かりやすさです。演劇に音楽と踊りを取り入れたキャッチ―さが当時の人々には好評でした。

今では堅苦しいイメージがついてしまった。

しかし、今では劇場にオペラに行く人はあまり多くないでしょう。おそらく難しさにその原因があるでしょう。難しいイメージは以下の理由が考えられます。

第一に、言語の違い。これは大きいと思います。なぜなら、言っている言葉が分からなければ話の流れが分からないからです。また、オペラを訳すことは非常にまれで、訳したら言葉の持つ本来の意味や語感が台無しになることもあるから、訳したオペラはあまり好まれないでしょう(オペラの字幕も変な日本語なことが多い)。

第二に、音楽性の違い。バンドマンの解散理由第一位みたいな理由ですが、現代の人の耳に曲が合わないのだと思われます。クラシックを聴く人があまりいないのも同じ理由だと、、、現代の音楽は、電子楽器がメインなことが多く、クラシックのアナログな響きに慣れないのかもしれません。

オペラの壁を突破~言語性と音楽ジャンル~

「じゃあ、日本語にして音楽性を変えればいいんじゃね?」と考えた人は素晴らしい。現代では、ミュージカルと形を変えています。また、Dream Theaterというバンドがメタル(ロック)オペラというジャンルでコンセプトアルバムを作ったりしています。

私もDream Theaterよく聴いてるんですがいいですよね。Metoropolis Pt.2が好きでよく聴いてます。

また、公演されたオペラを動画にして円盤化されたりもしています。そして、円盤は字幕が付くので言語が色々選べます。これで、音楽ジャンルと言語の壁クリアってことですね。つまり、現代ではミュージカルや円盤という形でオペラが残っているということができるでしょう。

 

いかがだったでしょうか、まとめると

 

1、オペラは、ルネサンスの一環で生まれた。

2、現代では、言語や音楽性の違いで分かりずらくなっている。

3、しかし、オペラは円盤やミュージカルと形を変えて残っている。

 

何となくオペラの概要が分かりましたか?ここまで読んでいただきありがとうございました。