前代未聞?作曲者が自分の曲の種明かし~手っ取り早く使える作曲テクニック~
こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPeNTです。めっちゃ更新遅れた!!!英語とか広告とかいろいろ勉強していて記事が書けませんでした。
3月の冒頭でついに自分たちの曲が完成しました。協力していただいた作詞家さんとイラストレーターの方には感謝感謝です。そして聞いてくださった人もありがとうございます。まだ聞いてない人はぜひ聞いてください。
↓楽曲はこちらから↓
今日は、新曲アップにちなんで自分の曲に張り巡らされたあらゆる作曲テクニックを解説したいと思います。なかなか自分の曲を表立って解説する人っていないんじゃないでしょうか?(間違ったら恥ずかしいし)
しかし
私は、
1つの曲を分析するまでに、和声法、対位法、音楽理論など勉強して、また理論が確立されていない何かもあるからそれを認識できるまでどれだけ大変かを知っています。
なので、今日は手っ取り早くできるだけ簡単にみなさんにそのことを分かっていただけるように音楽理論を解説しようと思います。(自分の曲で恐縮ではありますが。)
作曲にも使えるテクニックなので役に立つと思います。
キーワードは「裏切り」です。
つまり、聴いてる人の音楽的な予測を裏切るのです。これにより、聴衆を飽きさせない、より面白い曲になるのです。
今回は自分の曲を解説するので、聴いてない人、あるいは「どこぞの馬の骨ともわからん作曲者の曲なんか聴けるか!」と意志の強い人にはあまり読むことをお勧めしません。聴くかどうか読むかどうかはあなた次第です。
(忠告はしたからな!後で文句言うなよ!)
冒頭~イントロ
まず、冒頭は歌から始まります。これは歌から始めることインパクトを聴衆にあたえる効果があります。また、最初からテンションコードを使っています。テンションコードとは9thとか11thとかよくコードのルート音の横についてると思うんですが、あれです。(C9←こんなやつ)9thのお洒落な響きで始めています。そしてイントロへ。
イントロからは、メロディに注目!!歪んだギターとピアノがエモいイントロでは、最初はピアノのメロディがメインとなってます。その後にベースへと主役がチェンジします。最初は高音の楽器がメロディの主役だったのに、急にメロディの主役が低音楽器になるという裏切りです。音楽的な裏切りはリスナーを飽きさせないために重要なのです。
Aメロ
Aメロは、冒頭のメロディと同じなんですが、これも主役が変わります。ボーカルがメインだと思いますよね?しかし、ボーカルの2小節分くらい動きがないところで主役がピアノへと変わっているんです。これもある意味音楽的な裏切りなのです。お芝居でもずっと同じ人が延々と話してるだけのお芝居なんて面白くないじゃないですか。なのでセリフの掛け合いのようにボーカル→楽器→ボーカル→楽器とメロディの主役を変えているのです。
そしてAメロは途中からベースが鳴り出します。低音域は音楽的に大事な部分ですが、低音域で埋め尽くすだけじゃダメなんです。たまには抜かないと素晴らしい音楽にならないのです。いつもラーメンばっかり食べてたら、飽きるのと同じで、たまにはステーキや寿司とか食べたいでしょ。音楽も同じで休符を入れたり、メロディを敢えてなくすなどそういった工夫がリスナーを飽きさせないコツです。
そしてBメロに行くんですが、わざと演奏をストップさせます。それも同じ理屈です。
Bメロ
Ⅵm→Ⅴ→Ⅳという不自然な響きのコード進行から始まります。これ「Ⅴ(dominant)→Ⅳ(subdominant)」は弱進行と呼ばれる進行で、クラシックではタブー視されています。ただポピュラー音楽ではよくつかわれている手法なので、どんどん使ってください。サビに向かうときはマイナースケールに転調させてます。これのおかげでサビに入ったときに「あ~サビだ~」となるわけです。サビを転調させるとサビ感が増しますが、必ずしも転調させなければいけないわけではないです。あくまでサビをサビとして聞かせるテクニックの1つだと考えてください。
サビ
色々書きたいが、サビパートはコード進行を解説していきます。
Ⅰ→Ⅲ→Ⅵm→Ⅴm→Ⅰaug
(目の前にいる~痛くなって)
このコード進行はカノン進行の変形です。Ⅰ→Ⅶm7-5→Ⅲ→Ⅵmというパターンがよく見られますが、Ⅶm7-5を抜いた形です。そしてドミナントに行きトニックに戻るという決まり文句をするのですが、ここで私は裏切りました。オーグメントコードを使ったのです。オーグメントコードとは巷ではイキスギコードと呼ばれているらしいが、何とも言えない気持ちよくもなく、悪くもなく、なんじゃこれ薄気味悪っみたいな響きなんです。またこのコードの取り入れ方が容易ではない。こんな感じでも使えるのでこのパターンを真似して使ってみてください。
Ⅶm7-5→Ⅲ→Ⅵm→Ⅵ→
ⅣM7→♯Ⅳm7-5→Ⅴ7
(意味のない~「行かない」でが)
これ(Ⅶm7-5→Ⅲ→Ⅵm)はマイナースケールのツーファイブをメジャースケールで用いたものです。次のⅥはノンダイアトニックコードです。調にない音を取り入れることでも裏切りを起こすことができます。
ⅣM7からⅤまでのコード進行は半音づつ上がってるクリシェです。
Ⅶm7-5→Ⅲ→Ⅵm→
Ⅱ→Ⅴm→Ⅰ→Ⅳ
(せめて今日だけ~ください)
ここが最大の裏切りポイントなんです!!!!!!!ここに感動を覚えてほしい。ちょっとわからない人はもう一回聞いてください。気づきましたか??ヒントは後半です。
そうです!!!!!
あっもうなんだかんだで二千文字以上も書いてしまったんで、ここからは有料コンテンツにしましょうかね(笑)。
嘘です。今度書きます。
まとめる
- ボーカルと楽器の掛け合いでメロディを埋める
- サビで転調させるとサビ感が増す
- ノンダイアトニックや転調でリスナーの音楽的予測を裏切る
いかがだったでしょうか。
ぜひ作曲する機会がありましたら使ってみてください。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
皆さんが気になっている音〇心理学の正体
こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPeNTです。
今日は、心理学で実は音楽を対象にした領域があることを知ってもらうことが目的の記事です。
それは、音楽心理学と言われる学問です。どんな研究が行われているかというと。例えば、「明るいメロディだと歌詞が悲しい雰囲気だと、明るく聞こえるのか、それとも悲しく聞こえるのか」とか「音楽の才能は尺度で測れるかどうか」とかですね。(答えは記事中に書きます。)
面白いことに、〇〇心理学って結構多いんですよね、学校心理学とか産業心理学とか。その中の1つである音楽心理学を今回は取り上げて、記事にしていこうと思います。
音楽心理学の定義と3つの立場
まず、音楽心理学とはなんなのか。結論から言うと、
「音楽に関係した行動や精神活動を研究する学問」です。
例えば、音大生を対象にした研究や聴く側の音楽の受け取り方などが研究されています。また、これを研究する立場が大きく分けて3つあります!しかし、それらを指す別に専門的な用語があるわけではないので以下で
この本に沿って呼びますね。
音楽についての心理学
音楽心理学って聞いたらまずこれが思い浮かぶと思いますが、音楽についての心理学です。これは、規制の音楽を刺激として、人間の行動がどう変容するかを研究する学問です。規制の音楽とは主に西洋音楽が使われることが多いです。
音楽行動を研究する心理学
二つ目は音楽に参加する人を研究対象とした心理学です。音楽を主体的に聴いたり、演奏したりする人が実験の対象となる分野です。音楽のスキルに関する研究や聴衆態度の研究などがそれに当たります。つまり、音楽にかかわる人の行動を主に研究してると言えます。
音楽の認知心理学
最後は認知心理学の観点から音楽を見る立場です。これは、音楽が人間の記憶にどう結び付くかとか、音楽が記憶に影響するのかとかを調べる分野です。どのようにメロディを覚えているのかとか、音楽に乗せて何かを覚えるのは本当に有効なのかとかを調べています。つまり、この立場の重点は音楽に関する記憶です。
歴史
音楽心理学は、19世紀のドイツで生まれました。
フロイトの初期心理学が生まれたところだけありますね。
そして、今でも研究されている分野です。
まぁ音楽が終わらない限りこの学問はあり続けると思います。
そして、研究していった過程で大きく6つの区切りがありました。現在までの流れを軽く書きますね。
初期(1期)
19世紀の後半にライプチヒ大学に心理学実験室ができたことで、心理学が誕生したと言われている、一方で音響学というものはすでに研究が行われていたということがありました。つまり音響の基礎研究は既になされていました。これと心理学を合わせて音楽心理の研究がはじまったとされています。初期はシュトゥンプという人物が中心に研究していたそうです。
才能研究(2期)
音楽の才能を尺度で測るという音楽能力尺度が、シーショアにより20世紀前半にできました。音楽の才能は尺度で測れるかどうかって最初に言った質問の答えです。なんと音楽の才能は測れるんです。音楽才能の分析の先駆けとなりました。
演奏の研究(3期)
シーショアの弟子を基に、音楽心理学の研究の土台が出来上がったと言われています。また、このころ(1930年代)は、演奏行動に焦点を当てた研究が行われていました。同じ曲でも演奏家が違うと聞こえ方が異なるのかということを研究されていました。独立変数に楽譜に示された作品、従属変数に演奏行動やその分析や記録で実験を行った結果、聴衆は、楽譜に書かれた機械的な再現からのズレに惹かれていることが分かったという実験があります。
認知知覚研究(4期)
1970年代には、調性感や共感覚や音感のあるなしのような音楽をどのように知覚しているかという研究が行われました。ちょうどこの時期に認知心理学がアメリカを中心に台頭したこともあり、音楽の認知研究が進みました。また、このころ国際音楽知覚認知会議が開かれたことで、多彩化や国際化したと言われてます。
音楽と感情研究(5期)
21世紀になると、音楽は感情を表しているという着眼点にたどり着きます。「音楽は感情の言語である」と謳われるように、作曲家は音楽で楽しい雰囲気や悲しい雰囲気などをメロディや伴奏で表現している。しかし、長い間この分野は放置され気味でした。しかし、スロボタとジュスリンによる「音楽と感情」という著書により研究が始められました。また脳科学が発達したことにより、生理心理学的なアプローチもより簡易にとれるようになりました。そのようなこともあり音楽と感情に関する領域まで広がりました。
研究方法や音楽心理学の立ち位置
音楽心理学は、科学です。だから普通の心理学と研究法は変わらないです。
実験や質問紙や観察法やテストや面接法など…
あくまで心理学の一部です。
ただ、独立変数や従属変数に音楽を使うか使わないかで違いが生まれるのだと思います。
今現在、音楽心理学がどのように使われているかというと医療や教育という場で応用されていることが多いみたいです。また、あの有名な「モーツアルト効果」などもあらゆる角度から研究され、それについてのメタ分析まであるらしいです。
まとめ
以上が音楽心理学の概要になります。いかがでしたか?
あ、そういえば、前半で言った質問の答えが書いてなかったですね。(明るいメロディだと歌詞が悲しい雰囲気だと、明るく聞こえるのか、それとも悲しく聞こえるのかってやつです)
結論から言うと、メロディが悲しい短調な曲であれば、どんなに明るい歌詞でも、暗い曲に聞こえるそうです。なんとなく分かると思うけど、こういう結果を出されると「言葉をねじ伏せる音楽の力、半端ねぇ」と改めて思いますね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。ぜひコメントをください。
参考文献
コードの覚えにくさを根本から解決
どうも、こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPeNTです。最近疲れているのか、同じ漫画を違う日に購入してしまうという失敗をしてしまいました。その漫画はこれです。
いい作品ですよね。麻雀漫画ですが、ルールを知らなくても楽しめる面白い作品です。まぁこれは置いておき、今回は「コードって7thとかaugmentとかいっぱいあって覚えられない」という人の為にコードの簡単な覚え方を伝授しちゃいます・・・
実は、一つ一つ覚えただけではちょっと足りないんですよね。(それでも覚えられないことはないけど)。また、このちょっとしたコツを覚えておくだけで、なんとなんと作曲にも使えてしまうというなんというお得なことがあるんですよ。今回はそんなことをまとめていこうと思います。
音階
まずは、音階を覚えましょう。簡単なのでさらっと書きます。結論から言うと、1つの音を基準として音が何個上がってるかというのを知ればいいのです。例えばドのを基準とした場合レが2度、ミが3度・・シが7度という感じです。また、これには、数字の前に長や短や減や増など漢字が付きますが、以下で何となく分かるので今はスルーで結構です。
和音の種類
まず知っていただきたいのは、和音の種類は多いようで少ないということです。ポケ○ンの数に比べれば大したことありません。でも難しいという方もいらっしゃると思うので、最初のコツを紹介します。結論から言うと、まず3つの音で構成されている和音が4種類あることを知ってください。
これを3和音と言います。4和音はその後です。
3和音
3和音は4種類あります。結論から言うとメジャー、マイナー、ディミニッシュ、オーグメントの4種類です。ではまず、メジャーの定義から行きましょう。
音楽理論の本による説明によると、「「根音」(和音の基礎となる音)と3度上の音とが長3度をなし、かつ「根音」と5度上の音とが完全5度をなすもの」(2007、笠原・徳丸)
がその1つに当たります。
分かりづら!!という声が聞こえてきそうなので簡単に言いますとメジャーコードのことです。つまり【ルート音(根音)+長3度+完全5度=メジャー和音】と言っているのです。また、長3度を半音下げたら、つまり短3度にしたらマイナーコードになります。
Major=ルート音+長3度+完全5度
Minor=ルート音+短3度+完全5度
これを覚えたら、次は5度を半音分上げるか下げるかしましょう。
メジャーの方の完全5度を半音上げると増5度、マイナーの方の完全5度を半音下げると減5度となります。一般的にはオーグメントコードやディミニッシュコードとそれぞれ呼ばれています。これでもう2種類コードの完成です。
Augment(オーグメント)=ルート音+長3度+増5度
Diminish(m♭5)=ルート音+短3度+減5度
「メジャーの方の完全5度を半音下げてもコードできるんじゃないか」と思った方もいるんじゃないでしょうか。さえてますね。実は、〇(♭5)というコードがあるんです。C(♭5)=CEF# ただ、基本的に使われることが多いのは、先に挙げた、メジャー、マイナー、ディミニッシュ、オーグメントの4つです。
4和音
4和音は、3和音に1つ音が加わったものを指します。4和音は結構いっぱいあります。ですが、3和音を覚えておけば、
「あ、なーんだメジャー(マイナー、オーグメント、etc)コードにここくっついてるだけじゃん」
となります。以下から紹介します。
7thコード
7th(セブンス)コードは大きく分けて4種類あります。7、M7、m7、m(♭5)7の4つです。以下からルート音はCで例を挙げて説明します。
7、M7
これらの基礎はメジャーコードです。7番目の音は、Cメジャーの場合はシ♭に当たります。つまりドミソシ♭が4和音です。
「えー!!何で♭が付くんじゃ」と突っ込みたくなるかもしれませんが、その方が後々説明が楽なんで・・・で、あとは、これを半音上げるか上げないかの違いです。ルートから数えて長7度だとM7th、短7度だと7thです。
7=ルート音+長3度+完全5度+短7度
M7=ルート音+長3度+完全5度+長7度
m7、m(♭5)7
これらの基礎はマイナーコードです。7番目の音は、Cメジャーの場合はシ♭に当たります。つまりドミ♭ソシ♭が4和音です。「はいはい、あとは、これを半音下げるか下げないかの違いって言いたいんでしょ」と言いたい読者さん。半分正解!
半音下げるには変わりないんですが7番目の音は短7度のままです。下げるは5度です。(♭5)なのでね。
7m=ルート音+短3度+完全5度+短7度
m(♭5)7=ルート音+短3度+減5度+短7度
このようなかんじで、3和音を知ってると4和音が覚えやすくなるのです。以下は4和音の表です。参考にどうぞ・・・
和音の名称 | 根音 | 第3音 | 第5音 | 第6音 | 第7音 | |
七の和音 | 7 | 根音 | 長三度 | 完全五度 | 短七度 | |
m7 | 短三度 | 完全五度 | 短七度 | |||
M7 | 長三度 | 完全五度 | 長七度 | |||
dim7 | 短三度 | 減五度 | 減七度 | |||
m(♭5)7 | 短三度 | 減五度 | 短七度 | |||
mM7 | 短三度 | 完全五度 | 長七度 | |||
付加六の和音 | 6 | 長三度 | 完全五度 | 長六度 | ||
m6 | 短三度 | 完全五度 | 長六度 |
以上が4和音の簡単な解説となります。「なるほど、わかった。しかし、オーグメントントの7thコードはないのか?」と思った読者さんは鋭いですね。
もちろん、あります!また、さっきの例で挙げなかたような、「sus4」や「add9」のようなコードも存在します。
しかし、音階を知った皆さんはもうわかるでしょう。なぜなら、4番目の音を入れたり、9番目の音を入れたりすればいいだけなのですから。ただ今回のテーマはコードの覚えにくさを解決することなので、色んなコード紹介はまたの機会に置いておきます。
まとめると
- まずは音階を把握しよう
- 3和音をとりあえず4種類覚えよう
- メジャー、マイナーなどの3和音を基礎に4つ目の音を加えよう
ということでした。今回は少し難しい話だったかもしれませんが、いかがだったでしょうか?音楽の知識皆無ってい人は難しかった内容かもしれません。そういう人でも音楽を学びたいって人の為にこれをオススメしておきます。
さくっと音楽理論学びたい人にオススメです。
今月始めたばっかのブログですが、今月50以上のアクセス数をいただきました。読んでくれた読者のみなさんありがとうございます。次からも、より良いことを発信できるように頑張ります。そして、ここまで読んでいただきありがとうございました。
引用・参考文献
強進行の使い方
こんにちは、こんばんは、心理系コンポーザーSeRPenTです。
今日は、強進行について解説&使い方まで話そうと思います。
意外とコード進行の使い方とか書いてるブログがないんですよね。使い方は色々な曲をコピーして覚えないといけなかったんですが、いっぺんに文章でまとめた方が効率よくない?と思ったのでブログで書いていきたいと思います。作曲でよく見かける強進行パターンはツーファイブなんですが、それ以外も取り入れたいって方には朗報かもしれません。それと「コード進行は難しい」と思っている方ならぜひ覚えてほしいです。それほど難しいないです。強進行の解説をした後で、実際に使われている例なども参考にしていきます。ではさっそっくやっていきたいと思います。
強進行とは
強進行は、あるコードとその完全4度上(完全5度下)のコードの連なりです。分かりやすくすると。
Ⅰ→Ⅳというコード進行です。ねぇ簡単でしょ?
強進行のパターン
メジャースケールを例にしたら分かりやすい気がするので、それを拝借します。分からない人はドレミファ・・シを考えてください。メジャースケールを以下の様に数字に置き換えます。
ドレミファソラシ
↓↓↓↓
Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵ,Ⅶ
これをダイアトニックコードに変換します。分からない人はドレミにメジャーかマイナーを付けるものと考えてください。
(メジャーは何もついてない)(マイナー=m)
Ⅰ,Ⅱm,Ⅲm,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵm,Ⅶm(♭5)
※(♭5)は5番目の音を半音下げることを意味しています。
4つ上をすればいいんですが、以下からよく使われる強進行のパターンを書きます。パターンだけ書くのでぜひ自分の曲のアレンジに使ってみてください。
初心者用
Ⅱm→V(これはまじでよく使う)
Ⅲm→Ⅵm(王道進行でも出てくる)
Ⅴ→Ⅰ
中級者用
Ⅳ→Ⅶ♭
Ⅶm(♭5)→Ⅲ→Ⅵm(マイナースケールのツーファイブ)
上級者
Ⅳ#m(♭5)7th→Ⅶ→Ⅲ→Ⅵ
(Ⅵ#m(♭5)7th→Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ)←マイナースケールで数字を振った場合、やってることはメジャーと同じ。
ⅣとⅦの間の音を数えると5つ音があるのでⅣにシャープ(#)がついてます。
ほかにもパターンは考えられますが、とりあえずよく見かけるパターンだけをざっと書きました。鍵盤があれば弾いて確かめてみてください。
実際に使われている例
あまり多く紹介すると延々と語ってしまうので、できるだけ少なくかつ有名な曲で紹介していこうと思います。
シュガーソングとビターステップ(Unison square garden)
サビの「ママレード&シュガ~ビターステップ」で〈Ⅱm→V→Ⅲm→Ⅵm〉という進行が使われています。Ⅱm→Vというきれいな強進行にⅢm→Ⅵmとまた来たーという感じで繰り返されています。これはいわゆる王道進行〈Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm〉の変形とも解釈可能です。Ⅳサブドミナントの代わりに、構成音が似ているⅡmのサブドミナントが使われているという感じです。(サブドミナントに関してはまた今度書きます。)
ありがとう(いきものがかり)
「ありがとうってつたえたくて、あなたは」で〈Ⅰ→Ⅶm(♭5)7→Ⅲ→Ⅵm〉という興進行が使われています。これは、マイナースケールの時のツーファイブワンです。例えば、Cメジャースケール(ドレミファソラシ)とAマイナースケール(ラシドレミファソ)は使う音が一致しています。これをマイナースケールと取れば2番目と5番目の音がそれぞれ「シ」と「ミ」なのが分かります。このマイナースケールで2→5→1という順番で進行していくんです!カノン進行の変形とも取れるやつです。よく使われるコード進行なので覚えておきましょう。
セキレイ(アニソン) ※オマケ
有名かは怪しいですが、めちゃくちゃ感動したのでオマケで紹介します。
「握りしめた運命 もう迷うことはない」で
〈Ⅱm(♭5)7→V→Ⅰm→Ⅰm7/Ⅶ→Ⅵ#m(♭5)7th→Ⅱ→Ⅴsus4→Ⅴ〉という強進行が使われています。神すぎて、思わず「おおお!!」と声が漏れますよね。強進行の連続で作り上げられてるだけあって響きが良く流れもよく「すっげぇぇ!」と語彙力を失いそうになります。まず、2→5→1とさっきも登場したツーファイブワンが出てきます。それに続いて、6#→2→5が続きます。6#は本来は、スケール外の音なのでうまく使わないときれいに響きませんが、これに強進行で2という音につなげ自然な流れで聞こえるのです!しかも、最後のⅤのあとは書かれていませんが、最後のⅤのあとは、またⅠに戻るというきれいな戻り方をします。感動です。
いかがでしたか。まとめると。
- 強進行は、あるコードから完全4度上がる(完全5度下がる)進行
- パターンがいくつかある
- 実際に使われて様々な強進行が組み合わされ使われている
って感じです。ぜひ曲を作っているひとは取り入れてみてください。そうじゃない人でも、音楽を聴くときに強進行を見つけて見てくださいね。
おわり
楽器を始めたいなら、最初にやることは練習ではない?!
こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPenTです。今日は、楽器を新しく始めたいけど時間がかかることはしたくないと思っている方に朗報です。そう思っていな人でも、効率よく新しい楽器を覚えたいと思っているならこの知識は役に立つんじゃないかなと思います。私も最近ピアノを始めたんですが、一気にプロみたいにうまくいかないけど、コードとメロディを両手を使って弾けるように2週間くらいでできました。しかも1日1時間も触っていないのです。つまり、
練習をそんなにしなくても、すぐにある程度できるようになるんです。それをするにはある能力を鍛えればいいと分かっているんです。今回はそんな夢みたいな話を共有していきたいと思います。
10000時間の法則って言うけど
10000時間の法則というのは、楽器の経験者じゃなくても1度は聞いたことあるんじゃないでしょうか。これは要するに10000時間何かやればプロ並みにそれをできるというものです。
いや待て待て。
そんな時間やっててもできないことって逆にあるんですか?とツッコミたくなるようになりませんか?(私はなる)
いや、でもそもそもそんな時間ないよ~って人の方が多いと思うのであえて言います。10000時間なんか費やせるわけない。じゃあどうするか?楽器を手っ取り早くしたいなら脳を鍛えればいいんです。
鍛えるべき能力
「脳鍛えろって言うけど、どうすればいいんじゃい!」
と聞こえてきそうですが。結論から言うと、鍛えるべき能力はワーキングメモリです。ワーキングメモリとは、「情報を処理する能力」(2013、トレーシー・ロス)のことです。簡単に言い換えると何かを意識しているときに、それを処理することです。
ワーキングメモリのおかげで、何か新たなシチュエーションに出会っても、自分の記憶という大図書館からそれに近しい参考文献を引っ張り出して、新たな状況にも対処できるということです!!
例えるなら、ワーキングメモリは机の広さです。小さい机だと参考文献を1冊しか置けないけど、大きいと数冊広げることができ効率的に対処できるという感じです。これを鍛えれば、新しく楽器を始めたとしても意外と「できる!」となる感覚が早めにつかめることでしょう。
具体的な鍛え方
「でも、どう鍛えればええねん」
と不安になる人もいるかもしれませんが、まず最初にてっとり早くできる方法を教えます。しかもお金はかからない。怪しい装置や音楽を買わせることもないので安心してください(笑)。簡単なものから言うと、1つのことに集中しましょう。つまり、何か複数のことを同時にするのをやめましょうと言うことです。2つ以上のものを同時にすることをマルチタスクと言います。これをすると脳に負荷がかかりワーキングメモリに関わりの深いと言われている前頭前皮質の機能が悪く難ることが分かっています。2010年に200人にマルチタスクをしてもらうという実験がユタ大学で行われました。実験参加者にはハンズフリーの携帯電話をドライビングのシミュレーションを行ってもらいました。携帯からは単語を読み上げたり数学の問題が出されてりします。結果は、マルチタスクを行っていた大半の参加者がドライビンシュミレーションの成績が悪かったという残念なことになりました。同時に何か2以上のことを処理するのは効率的に見えて効率が悪いんです。
また、ゲーム感覚でも鍛えられます。DNBというテストです。これは、ゲーム感覚でワーキングメモリを鍛えられるのでお勧めです。科学的な根拠もあるのでやってみる価値は有意にあります。
今回の記事をまとめると
・10000時間の法則は時間のない人に向いてない
・鍛えるべき能力はワーキングメモリ
・それを鍛えるためにはマルチタスクをやめる
です。
これで、新しく楽器を始めたとしても苦なく意外と楽しめるのではないでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
引用・参考文献
トレーシー・アロウェイ、ロス・アロウェイ著 栗木さつき訳(2013)「脳のワーキングメモリを鍛える! 情報を選ぶ・つなぐ・活用する」、NHK出版
【ドイツオペラと現代のオペラ】-オペラのムズさの理由を考察してみた-
こんにちは、心理系コンポーザーのSeRPenTです。心理系コンポーザーってなんやwってツッコミは置いておいて・・・。今日は意外と若い人に興味を持たれないオペラの話を書いていこうと思います。
オペラと言ったら、
「堅苦しい」とか「外国語だからわかんない」
と聞こえてきそうですが、そんな人でも理解していただくために、簡単に紹介していこうと思います。正直、自分もオペラの良さは分かるか分からないかで言ったら分からない方です。なので、簡単にオペラの歴史を紹介したあとで、オペラの分からない人なりの視点、つまり現代から見てオペラはどう見えているのかということやオペラにどんな変化があったかを少し書いてみたいと思います。
ドイツオペラ
ドイツオペラというのはドイツ語のオペラです。そうドイツ語です。大事なことなので2回言いました(笑)。このオペラは、実はある国では正統派とはみなされていなかったんですよ。それは、オペラの起源の国です。少し歴史をさかのぼりましょう。
オペラの起源
もう知ってる人は分かったと思いますが、オペラの起源はイタリアです。詳しく言うと、ルネサンス後期のフィレンツェです。オペラはギリシア文化復興の一環として始まりました。ルネサンスの意味は「再生」です。何を再生したがっていたかというと古代のギリシア文化の再復興です。ここは世界史の範囲ですね。こう考えると、初期イタリアオペラがギリシア神話に基づいて書かれたのも納得できます。宗教の考えが絶対で文化の発展ができなかったという時代に終止符を打つべく文化人が立ち上がったんです。ちょうどそのころビザンツ帝国が崩壊してそこの知識人がイタリアに逃げてきたというのも一つの要因でした。ルネサンス後期といったら16世紀です。この時代に、最も古いオペラが発表されました。「ダフネ」です。これを皮切りにイタリアにオペラ文化が広まっていきました。そして、正統派というレッテルも同時に付きます。そうすると、たとえイタリア人以外の作曲家、例えばドイツ人作曲家が曲を作っても、イタリア語で正統的に作曲されるという現象が起きます。
ドイツオペラの誕生
しかし、このあとドイツではドイツ語で作曲されるように変化します。ドイツオペラが誕生したのは、諸説あるけど、三十年戦争のあとです。戦争の影響が少なかったハンブルクにオペラハウスができると、ドイツ人のオペラ作曲家がドイツ語で作曲するようになりました。しかしながら、あんまりオペラ大国イタリアには受け入れられず、有名な作品「ドンジョヴァンニ」もイタリアでは数百回しか公演されていないとか(ドイツでは何千回も公演されてる)。イタリアオペラはルネサンスの流れなので、現実的人間的なオペラが好まれました。ドイツは逆にファンタジックなオペラが公演されていたのです。のちにドイツもオペラ大国と呼ばれるようになります。これが大雑把なオペラの流れです。
現代のオペラ
昔は大衆芸術として楽しまれた。
現代の定義は第二次対戦以降の時代とします。オペラは、現代では難しいイメージがついてしまったものの、昔はそうではありませんでした。歴史的にオペラは貴族から庶民まで多くの人々の娯楽として楽しまれてきました。その最もな理由が、オペラの分かりやすさです。演劇に音楽と踊りを取り入れたキャッチ―さが当時の人々には好評でした。
今では堅苦しいイメージがついてしまった。
しかし、今では劇場にオペラに行く人はあまり多くないでしょう。おそらく難しさにその原因があるでしょう。難しいイメージは以下の理由が考えられます。
第一に、言語の違い。これは大きいと思います。なぜなら、言っている言葉が分からなければ話の流れが分からないからです。また、オペラを訳すことは非常にまれで、訳したら言葉の持つ本来の意味や語感が台無しになることもあるから、訳したオペラはあまり好まれないでしょう(オペラの字幕も変な日本語なことが多い)。
第二に、音楽性の違い。バンドマンの解散理由第一位みたいな理由ですが、現代の人の耳に曲が合わないのだと思われます。クラシックを聴く人があまりいないのも同じ理由だと、、、現代の音楽は、電子楽器がメインなことが多く、クラシックのアナログな響きに慣れないのかもしれません。
オペラの壁を突破~言語性と音楽ジャンル~
「じゃあ、日本語にして音楽性を変えればいいんじゃね?」と考えた人は素晴らしい。現代では、ミュージカルと形を変えています。また、Dream Theaterというバンドがメタル(ロック)オペラというジャンルでコンセプトアルバムを作ったりしています。
私もDream Theaterよく聴いてるんですがいいですよね。Metoropolis Pt.2が好きでよく聴いてます。
また、公演されたオペラを動画にして円盤化されたりもしています。そして、円盤は字幕が付くので言語が色々選べます。これで、音楽ジャンルと言語の壁クリアってことですね。つまり、現代ではミュージカルや円盤という形でオペラが残っているということができるでしょう。
いかがだったでしょうか、まとめると
1、オペラは、ルネサンスの一環で生まれた。
2、現代では、言語や音楽性の違いで分かりずらくなっている。
3、しかし、オペラは円盤やミュージカルと形を変えて残っている。
何となくオペラの概要が分かりましたか?ここまで読んでいただきありがとうございました。
誰にでもできる音楽分析~簡単なコード分析法~
はじめまして。心理系コンポーザーのSeRPenT(さーぺんと)です。初投稿なので、簡単な自己紹介をすると、音楽好きの心理学科の学生です。私は、音大に行っていなければ、音楽の早期教育を受けたわけでもない普通の人です。ただ、こんな凡人でも、音楽が好きだから何かできないかと思い、音楽と心理学を融合させた知識を共有出来たらいいなと思いブログをはじめました。できる限り音楽を心理学的なアプローチで面白く解説もしたいと思います。
今回は、誰にでもできる音楽分析ということでコード分析の話からしたいと思います。このテーマは、3回くらいに分けて話していきます。1回目はコードの正体から話そうかな。「コードって何?」って人にも「耳コピがしたい。」って人にも有益な情報だと思います。
コード分析に必要なこと
まず、コード分析に必要なことは、結論から言うと、「コードの種類、コード進行のパターンを覚えること」です。これをしないと「耳コピ」とか話にならないです。アニソンとかロックバンドの耳コピしたいのにコードの種類を知らないというのは、英語で文章を書きたいけど単語を知らないようなものです。なので、英単語と一緒で、コードも覚えないといけないのです。「えー、でも結構な数あるやん」って思われるかもしれないですが、大丈夫です。覚えるコツも書いていきます。英単語みたいに種類がすごい膨大に覚えないといけないわけではなく、法則性もあるので意外と分かりやすいです。
コードの法則性
コードは言わずもがな、2以上の音が鳴る和音です。コードには、メジャー、マイナー、7th、4sus、9th、add9th、diminish、aug…わぁぁーーって文字を見ただけでは覚えるのが嫌になる感じであります。でも、これらのコード実は簡単です。なぜならすべてのコードは並び方に法則があるからです。
例えば、メジャーとマイナーコード(ここからの解説は鍵盤があったらより分かりやすくなると思います。)。メジャーは明るい雰囲気のコードで、マイナーは少し暗い感じのコードと今はざっくり理解しといてください。これは3番目の音で決まります。さっきのCMを例にとると、CEGの和音がメジャーコード。そこから3番目のEの音を半音下げる、つまりE♭にするとCm(マイナー)コードの出来上がり。つまり、鍵盤を押す場所を覚えればメジャーでもマイナーでも7thでも鳴らせるんです。
コード進行を覚える
王道進行やカノン進行などは聞いたことあるんじゃないかと思います。知らない人でも、聞けば「あ、聞いたことある。」となるようなコード進行です。手っ取り早く分析する方法を教えろと声が聞こえてきそうなので、結論から言います。手っ取り早く分析するに必要なのはこのコード進行のパターンを聞いて覚えることです。「なめとんのか?」と聞こえてきそうですが、これが一番早いんです。これは英語学習と同じで、自分で発音できない単語がいくらリスニングしても聞こえないように、コードパターンを覚えないと、「聞いたことあるパターンだ!」と気づけないんですよ。
私も王道進行とカノン進行だけしか知らなかったときはそこのコード進行しか聞き取れなかったし、そうじゃないコードは特殊なコードを適当に置いてるのだと思っていた。(そんなわけない)
今回は全部は紹介できないので、JpopやJazzなど幅広く使われてる面白いコード進行だけ紹介します。これを覚えるだけでも結構役に立ちます。分析から作曲まで色々使い道があるでしょう。それは、「強進行」です。なんか強そうでしょ(笑)。本当に強いわけではなく、簡単に言うとコードの飛び方です。法則性があるのでまずは少しパターンだけを書くので法則性を見出してみてください。(mや♭5のような記号は無視してください)
C→F
Dm→G
F#m(♭5)→B
分かりましたか?答えは、あるコードから完全4度上がる(5度下がる)進行です。例えば、C→Fの間には4つの音(C#,D,D#,E)があります。他の音も数えてみてください。では復習です。Amの完全4度上は何でしょう?
Am→?
答えを書く前に今日のポイントのまとめ
①コード分析にはコードの種類とコード進行パターンを覚えるのが大事
②コードを覚える際は、法則性を見出す。
③手っ取り早くコード進行のパターンに気づくには、パターンを覚えること。
とまとめてみました。ここまで読んでくれてありがとうございます。やばい、心理学の知識を入れていない(次回以降そのうち出てきます、テヘペロってやつです)。ちなみに、さっきの問題の答えは・・・
↓です。お付き合いありがとうございました。
答え=D